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シルバーリーフコナジラミとオンシツコナジラミの見分け方

 トマトなどの果菜類に被害を及ぼすコナジラミですが、1980年代に問題となったオンシツコナジラミに加え最近ではシルバーリーフコナジラミがウィルス病を媒介するなど問題害虫となっています。またオンシツコナジラミに比べシルバーリーフコナジラミは薬剤が効きにくく、難防除害虫となっています。

1.成虫の違い
 トマトやキュウリに寄生している成虫を見分けるのは困難ですが、両者を並べてみると違いがはっきりします。


 シルバーリーフコナジラミの成虫です。
 オンシツコナジラミと比べ羽が細く身体が
 羽の間から 見えているのが特徴です。  
 オンシツコナジラミの成虫です。
 シルバーリーフに比べ羽の形が丸い印象
 で、 左右の羽はしっかりと合わさっていて
 隙間から身体が見えません。

2.蛹の違い
 一見見分けがつきにくいかと思いますが、ルーペで拡大してみるとその違いは明らかです。

 シルバーリーフコナジラミの蛹は前後が
 絞り込まれた 流線型の形をしており、
 オンシツコナジラミに見られる毛状の
 分泌物 が少ないのが特徴です。  
 オンシツコナジラミの蛹はコロッケ型を
 しておりタクアンを輪切りにしたような印象
 です。身体の表面からトゲ状の分泌物が
 多く出ているのが特徴です。

3.被害について
 シルバーリーフコナジラミが多発すると
 発生する着色不良果です。  
 オンシツコナジラミ、シルバーリーフ
 コナジラミ ともに多発によりすす病
 が発生します。すす病はコナジラミの
 排泄物にカビが生えたのもです。

 両者の違いをおわかりいただけたでしょうか?コナジラミ類は防除が遅れると薬剤散布ではなかなか駆逐しにくい害虫で、発生初期を見極めて防除するのが基本です。
また1mm目の防虫ネット設置やほ場周りの除草をすることで発生量を抑えることができます。
 発生を把握するために黄色粘着トラップ(ホリバー)の設置をお勧めします。10aあたり
10枚のホリバーをハウス内につるし、コナジラミ成虫が捕殺された時が防除のタイミングです。

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